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執筆者の写真liasira2

ウクライナ:戦争15日目のウクライナ大統領演説(2022年3月10日)

更新日:2022年3月11日

ウクライナ人よ。


深夜、昨日のマリウーポリの産院とこども病院に対する爆撃の犠牲者に関する情報がもたらされました。3名の命を私たちは失いました、そのうち1人は小さな子供、女の子でした。負傷者は17名。子供、女性、医療従事者たちです。


ご存知のように、ロシアのテレビがこのテーマを取り上げました。トークショーにおいてです。しかし、真実の言葉は一つとてありませんでした。ロシア人は嘘をつかれました、病院に患者はおらず、産院には女性も子供もいなかったのだと。ロシア人は嘘をつかれました、そこには《国粋主義者》が陣地を構えていたのだと。ロシアのテレビは確信を持って嘘をついています、毎度のように。


戦争犯罪は、それを隠蔽してくれるプロパガンディスト抜きには為し得ません。彼らに一つ言いたいことがあります。あなた方の負う責任は、一般市民に対する爆弾投下を命ずる者すべてが負う責任に等しいと。我々はプロパガンディストたちの財産と関係者をすべて見つけ出します。我々は財産を凍結すべく、あらゆる手立てを講じます、それがどこにあろうと。あなた方は生活の豊かさを愛していらっしゃる。繁栄した国々を愛していらっしゃいますね。あなた方にそんなものは金輪際ありません。そして、これはただ始まりに過ぎないのです。


あなた方は、戦争犯罪へ加担した責任を必ず取らされることになります。その後、必ずそうなるでしょうが、あなた方はロシア市民から憎まれるでしょう。あなた方が今常に、毎日、長年にわたってずっと欺き続けてきたすべての人間からです。彼らがあなた方の嘘の結果を実感したとき、自分の財布の中で実感したとき、いよいよ縮んでいく可能性によって実感したときに。ロシアの子供たちの盗まれた将来によって。


戦争が隔離されたものであることはありません。それはいつも犠牲者も、侵略者も叩きます。侵略者がそれを痛感するのが単にあとになってだというだけです。しかし、いつも痛感するし、いつも苦しみを味わうのです。


今日、私たちは再び我が国の諸都市に向けて人道回廊を設けます。バスはもう出発しました、トラックももう向かっています――食べ物、水、医療物資を載せて。


マリウーポリ、ウォルノワーハ、イジューム、スーメィと州。キーウ州の諸都市、町々――ブーチャ、ボロデャーンカ、イルピーニ、ホストーメリ……。この心が張り裂けるのは、占領軍が私たちの町に、私たちの国にしたことゆえです。一刻も早い支援を必要としている我が国の人々に彼らがしようとしていることゆえです。


ロシア軍はすでに人道危機をウクライナに作り出しました。しかし、これは彼らにとっては計画のうちなのです。彼らは我が国の人々を貶めようとしています。人々が跪いて占領軍の手からパンと水とを受け取るように。ウクライナ人が助かるには、占領された地域かロシアに向かうことになるように。そのために彼らはマリウーポリを閉鎖し、ウォルノワーハを閉鎖し、ほかの都市を閉鎖しているのです。


占領軍は、自分のプロパガンダ用のチャンネルに新しい素材を提供するためにこの迫害を実行しているのです。ただそれだけのために。怪物ども。


こうしたすべてのことにもかかわらず、昨日は刻一刻、ウクライナの自由な地域に脱出できた人々についての情報が更新されました。昨日一日全体、および深夜までに間に合わず朝まで脱出を続けた人も含めて、6万人以上の我が国の市民が救出されました。


今日、特にこのことをドイツのオーラフ・ショルツ宰相と話しました。私たちの町々が被っている迫害についてもです。フランスのマクロン大統領と話しました。


イギリスのボリス・ジョンソン首相との会談では、我々の反戦連合は今に何倍も強力なものになるだろうと感じました。つまり、平和のためのロシアに対する圧力も何倍も強まるということです。私たちにとって非常に大きな具体策が、世界の指導者たち、ヨーロッパの指導者たちとの関係のうちにあります。


我々は現実に立ち向かっています、現実に戦っているのです、我々の独立のために。自由のため、この大陸の皆の平等のために。だからこそ、パートナーからは現実に即した決断を見たいのです、宣言だとか抽象的思考に基づくものでなく。


ここ数日、ヨーロッパ連合の指導者たちはウクライナに対するロシアの戦争について議論するために集まっています。私たちのEUへの参加表明について議論するためにです。私たちは、具体的なシグナルを待ち望んでいます。なぜなら、それが公正であるからで、そうあるべきであり、人間的で、ヨーロッパ的だからです。


我々は確かに知っています、指導者たちのうち誰がどんな立場を取るか。我々は確かに知っています、我らの側に立つのは誰か、ヨーロッパ連合とは単に簿記であり、収益であり、支出であって、それ以上のものではないと考えているのは誰か。働きましょう、証しましょう。現実がそれを証すのです。


ウクライナ人よ。我らが守り人なる男性たちよ。我らが守り人なる女性たちよ。


私たちは、私たちは皆、私たちの国をすでに15日間守ってきました。私たちは耐え抜きました。ウクライナ軍は重要な諸戦線において敵襲を退けています。私たちの軍人たち、親衛隊員たち、国境警備隊員たち、警官たち、地域防衛隊員たち、そして国防に加わった皆のお蔭で、私たちは奴隷になっておらず、また、決してなりはしないのです。


なぜなら、それが私たちの心意気であり、私たちの運命であるからです。私たちのウクライナ軍に対する誇りはただただ無限です。


戦後、私たちの戦勝ののち、私たちは壊されたものすべてを建て直しましょう。

極めて迅速かつ極めて質高く。戦災を被ったどの町のためにも、再建のための特別な国家プログラムが作られます。私はすでに政府に作業開始を指示しました。


チェルニーヒウとスーメィ、オフティールカとジトーメィル、イジューム、マリウーポリ、そしてありとあらゆる私たちの素晴らしい町、そこに悪が押し寄せた町が、ロシアの侵攻の痕跡を見ることはなくなるでしょう。


最良の建築家たち、最良の企業、最良のプロジェクトが、それぞれの町のために。私は、このことをハールキウを例に述べたい。私たちのハールキウ、今、最もひどい、第二次世界大戦以来最もひどい辛酸を嘗めさせられているハールキウです。


サールティウカ、オレクシーイウカ……[1]。恐らく、ウクライナ人の多くにとってこれらの名は何も語らないでしょう。しかし、ハールキウ市民は感じるのです。自由広場[2]は、皆が、我々皆が、ヨーロッパ人の皆が訪れるような場所になるのです。ポルターワ道、ビールホロド街道、メィロノーセィツィカ通り[3]、州立こども病院、ハールキウがんセンター、カラージン〔記念ハールキウ国立〕大学、労働会館、コローレンコ図書館。


我々はすべて建て直します。私は皆さんに個人的にお約束します。ハールキウ市民は目にするのです、ウクライナは、彼らのためにあると。そうあるべきなのです。


ウクライナに栄光あれ![4]


---- [1] ともにハールキウ市内の住宅街。 [2] ハールキウ市の中心広場。 [3] いずれもハールキウ市内の通り。 [4] Звернення Президента України Володимира Зеленського у 15-й день війни. 2022/03/10 [https://www.youtube.com/watch?time_continue=473&v=fWAdJRy1SXU&feature=emb_logo] (2022年3月11日閲覧).

右に書き起こされた文章を参考にして段落分けや強調を行った。Завдяки нашим захисникам українці не стали рабами й ніколи не стануть – звернення Зеленського, четвер 10 березня, 2022 15:18 [https://galinfo.com.ua/news/zavdyaky_nashym_zahysnykam_ukraintsi_ne_staly_rabamy_y_nikoly_ne_stanut__zvernennya_zelenskogo_382081.html] (2022年3月11日閲覧).


2022年3月11日(金)04:13, 16:21修補

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